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2011年8月16日 (火)

五十年後の告白

毎年この時期になると、終戦にちなんだ話題を書いている。
この話題をはじめ、全て母方の話題ばかりだ。
 ↓
①2009/8/15
②2007/9/24

先日、日本テレビ系列で、終戦ドラマスペシャル「犬の消えた日」 というドラマが放映された。
飼い犬までが軍用犬としてかり出される時代だったんだね。

犬の話題ではないのだが、母が小学生の頃、島之内の自宅で2羽のニワトリを飼っていた。
ひよこから大切に育ててきたニワトリなのだが、
隣家に隣組の団長が住んでおり、その団長さんから、
「お前の飼っているニワトリを、軍の食用に供出せよ」 と言われたらしい。
特に強制ではなかったため、当時の母の父は拒んだ。
その翌朝、2羽のニワトリは、喉を切られて死んでいた。
「隣家の団長が殺したに違いない」 とは思いつつも、そんなことを口にすることは出来ず、当時母は悔しい思いをしていた。

この話はボクは、母から何度も聞かされていた。

50年以上の時が流れて、先日(といっても10年以上前の話だが)
近所に一人の爺さんが引っ越してきた。
天涯孤独の爺さんが、マンションの住み込みの管理人として赴任してきたそうだ。
妻子無く、家もなく、金もなく、住み込んでいるマンションの部屋だけが自分の住処らしい。
そんな寂しい爺さんが、偶然すれ違った母を見て、
「島之内の本屋さんの、やすこさんじゃありませんか?」
と声をかけてきた。
よくわかったね。 気持ち悪いけど・・・・
実はその爺さんは、前出の隣組の団長の息子らしい。

以後、出会ったら声を交わすようになった。
ある日母は、その爺さんから衝撃の事実を打ち明けられた。
「50年前、ニワトリを殺したのは自分だ」 と・・・
父親の命令ではなく、自らの意思で殺したらしい。
当時小学生だった少年がニワトリを殺す場面を想像すると、背筋が寒くなる。

その爺さんもまた、ニワトリを殺したという後悔の念を背負いながら50年過ごしてきたようだ。
50年後に、偶然母と再会したのは神様の悪戯か、それとも
爺さんの後悔の念を解き放つ親心だったのか・・・・


この爺さん、ずっと鳴かず飛ばずで一生を過ごしてきたらしい。
母も気持ち悪がって、近づかなかったのだが、
まもなく、職場(マンションの管理事務所)で不正が発覚してクビになり、
行方知れずとなった。

その爺さん、どうしてるんだろうね?
生きていれば路上生活?。 いや、今はもう生きていないだろうけど・・・

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